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蛹の金ボタン

(7月1日、不思議なもの二題・その2) 1999/07/03 作成開始

その2:蛹の金ボタン
 これは何の蛹でしょうか。
 プランターの花はすでに終わってしまい枯れかかった 「パンジー」に、蛹が2個付いていました。
 二メートルばかり離れた、家の窓の下にも、同じ蛹が一個ぶら下がっていました。
 驚くことに、この蛹は10個の金ボタンをしているのです。 右の写真では、白く見えますが、本物は、ゴールドの輝きをしています。 生き物ではなく、細工物のように黄金色に輝いているのです。

 蝶の蛹か、蛾の蛹か小学生の牧野君たちと話し合いましたがわかりません。

 このパンジーには、数日前から、芋虫?が数匹ついていました。 下の写真がその芋虫の一つです。

 真っ黒の体にレンガ色のすじが入っています。体には突起がたくさんあって十字のようにひげがあります。
 直接見ていないのですが、どうやらこの幼虫が蛹になったもののようです。

 まるで金属の輝き、黄金色の輝きをした「ボタン(突起)」をつけた蛹にはびっくりしました。
 これがなにになるか興味津々です。

 蛹二つは、小学生の牧野君たちにあげて、残りの二つで、その後の動きを待っているところです。

(1999年7月1日〜3日のこと)

7月4日、
 最後の芋虫が金ボタンの蛹になりました。 その他の蛹は、まだ変化していません。
金ボタンのあるところの中心をつつくと、ぴくぴくと大きく振るえます。

7月7日、
 一番最後まで芋虫だった蛹のそばで、蝶が羽を動かしていました。
 捕らえてみるとこんな蝶でした。蛹にさわってみたら、抜け殻でした。 そうすると、どうもこの蝶に羽化したようです。

 背面は黄色に黒いまだらがあります。
(プラスチックのケースごしの写真なので見にくくてすみません。)

 どうやら「ヒョウモンチョウ」の仲間のようですが、 詳しいことはわかりません。

7月8日、
 小学生の牧野君が持っていった蛹も羽化したそうです。
 蝶だったといっていました。
 我が家に残した蛹のそばで捕らえた蝶(上の写真)を見てもらったら、 同じだといっていました。
 蛾でなくて蝶でよかったなーと思いました。

7月9日朝、
 軒下の蛹(二つ目)が長い時間をかけ、蝶に羽化して、羽を閉じて、 蛹の抜け殻に止まっているのを発見しました。
 30分位して、羽を動かしはじめ、 背中の模様を見てびっくりしました。
 上の写真と違っていて、右の写真のような模様をしていました。

 この写真は、まだ芋虫がいる頃にその周辺をうろうろしていたものを 写真にとっていたものです。

 そこで調べたところ、 この蝶は、どうも「ツマグロヒョウモン」という蝶で、 背面の模様が、上のものは「雄」で、下のものが「雌」ではないかというのが私の想像です。

 花についた気持ちの悪い芋虫を、殺さずに我慢して調べた結果が以上でした。

 今日はもう一つビックリしたことがありました。
 小さい噴霧器で、家のまわりに除草剤をまいていたら、この蝶がひらひらと飛んできて、私の持っている噴霧器に止まったのです。
 何か、無事羽化できたことへの感謝のあいさつのようでした。
 蝶に感謝されたような気持ちがしました。

 今日は、家のまわりで仕事をしていると、時々この蝶が飛んできました。


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